2010年5月19日水曜日

ツリーハウスのタイプ


ダヴィンチ・グリットによる骨組みの構成パターンには、幾何システムを組み込んだものと、それなしにランダムなものとの2種があります。
前者をシステム型、後者をランダム型と呼びましょう。
どちらも長・短あり、材料や人・ハウスの規模・用途そして機能目的等に左右されます。
昨年、制作したツリーハウスは後者のランダム型です。その内容は過去ブログをご覧ください。
現行のワークショップで行なうタイプはシステム型で、今回が初めてで実験的です。

【システム型】
長所は、
あらかじめ部材を設計して加工できるため、樹上における作業がランダムタイプの同規模に比べ大幅に短縮できます。
窓や、屋根といった2次的な部材も設計して作ることができるため、取り付けが収まり易くなります。
骨組みに平行の部材が組み込まれているため窓や、屋根などの設計が楽です。
短所は、
材料を現場調達とするならば、一定の太さと直線の長さを有する材を確保することに時間と人手がかかります。
機械加工した規格材があれば、最適ですが、その分材料費がかかります。
形は球形に近似しますが、設計上引き伸ばすこともできます。ただランダム型のようにかなり自由にとは行きません。
出来上がってから、実用的な方はシステム型です。その分ランダム型よりコストはかかります。

【ランダム型】
両者とも単純なパターンの繰り返しで骨組みを組んでいくのですが、ランダム型は設計もなしにほぼ感で組んでいきます。
長所は、
樹の樹形に合わせて枝や幹にはまり込むように組んでいくことができるので、こういうのが好きな人にはお勧めです。
パターンを体でマスターしてしまえば、作業は前者よりも楽しいと思います。
材料の太さや長さなどあまり厳密に選別する必要がないため、材料を現場調達するなら楽です。
短所は、
パターンをマスターするまで、意外と単純なのですが、ほぼ丸1日かかると思います。
それから、樹上で組んでいくため前者と比べたらはるかに時間がかかります。
時間と人手がたっぷりある場合はこちらのパターンが良いでしょう。
窓といった開口部に平行的要素がないため通常の窓枠の取り付など困難です。
屋根も同様、板葺きやトタン葺きなど波打ってしまいます。その感じ・趣が良いとも受け取れますが、しかっり雨漏りがないかチェックがまめに必要です。

今回「表浜ブルーウォーク」はツリーハウスを作るのにメンバーの10名ほどが継続的に制作に携わる予定なので、こちらのワークショップではこの型で行なおうと考えています。

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