2010年9月23日木曜日

ツリーハウスをつくる土地の問題

ワークショップの参加者と出会い、ツリーハウスをつくるには技術的な面だけでなく、最初の取り掛かりで、どうしたら森や里山で自由にツリーハウスを作れるかといった、極めて社会的な面もハードルとなっているのを感じました。
その点、私の場合管理者であるフリースクールの方にまかせっきりで、何の苦労もしてないので参加者の皆さんには適切なアドバイスができなかったことが反省として残っております。

あれから気になりその点を調べてみました。それぞれの地域で多少の違いはあるものの、基本的に国定公園などでは勝手に建造物は作れないそうです。ツリーハウスもその類に入り、違法となるそうです。
コミュニティーの相談でこんな内容があったので詳しく知りたい方は参考にしてみてください。http://okwave.jp/qa/q138437.html
土地を買うのはたやすくありません。そうなると、やはり山を所有している人と故意の仲になり土地を借りる他ありません。
場合によっては、間伐作業を自主的に行ない森を整備することを条件に提示すればほとんど謝礼程度で借りられる可能性もあります。
私どもフリースクールの入っている森も以前は棚田があり、杉の植林が行なわれていました。しかし経済成長以降放置され、その後はまったくのジャングルと化しておりました。すでに整備を始め10年が経過していますが、このように放置された山は各地でたくさんあります。高齢化や過疎化などでむしろ困っている村もあるかと思います。

ツリーハウス作りの準備は森の整備、すなわち間伐を中心として森の木々を潜在的自然植生に変え、維持していくことから始まります。このようにして森を再生することのみかえりは必ずあるかと思います
同じ志を持った仲間を集い、森の再生、ひいては人間再生の場をつくることをツリーハウスの目的にしてみるのもいかがでしょうか。
マント群が覆い日の当らなくなった森

間伐材で組んだツリーハウスの周囲は明るい

2010年9月19日日曜日

ワークショップ

本日は、関西方面からの参加者によるワークショップです。
秋とはいえ、まだ暑い日が続いております。しかし心地よい風が汗で乾かしてくれます。

ツリーハウスや森での作業などほとんどの人は初めてです。
私の伝える内容も人類が始まって以来(今年に入って)ほとんど最初です。
何をどう伝えるか、伝えられるか。昨日は考えておりました。

最も中心となるところは骨組みの組み方ですが、それは技術的な視点からです。むしろ潜在的な中心は、人だけでなく森を含めた範囲にまで意識を拡大することにあります。それによって自然とのつながりに広がりを感じるときが来ることを願っています。
そんなわけでツリーハウス作りの技術的な作業を通してスピリチュアルな話題にも話が及びました。

このブログでは、読者の方に有益な情報としてなるべく技術的な事がらを提供していこうと思っております。しかし、それと同時にそのようなアイデアや森で生きる術がどのような背景で創出されるかも私なりにまとめ伝えていきたいと願っているのです。

2010年9月18日土曜日

板葺きのルーフィングⅡ

波形シートをはがしての板葺き作業を始めました。
あらかじめ波形シートのときと同様に板の裏側に添え木取り付け、その次に本体の骨組みに取り付けます。
裏側は無塗装。添え木への板の取り付けは表側より

色の配色はチーク・ベージュ・グリーンを 6:2:1
 この板組は4枚から6枚がちょうど良い重さです。骨組みへの取り付けは、内側よりグリットを通して外側に位置させ、内側の骨材からスリムネジで固定させます。
板組の重なりは、添え木が内側に重なる板の上端に付けばよく、そうすれば隣接する板のすき間が埋まり雨をしのげます。
場合によっては添え木が骨組みと接しない箇所が出てきます。その場合は園芸用のグリーン色の皮膜針金で吊り下げるように固定すればよいです。

以前、セルフビルドによるログハウスの屋根を板葺きで行なった方にお会いしました。その時に聞いた話では、板材が面で重なっているため露がたまり朽ちるのが早いそうです。はがすのも難儀で困っていました。そのため板材の裏側に溝を数本入れ露の流れ道を作っておきべきだったと言っておりました。

本ケースの場合、重なる板材のすき間は本体の形状が曲面を描いているので全面重なりません。そのため前記のようなダメージは避けられます。この点は利得でもあります。
しかしその分、板材の外側端部が松かさのようにすき間をつくるため、強風の場合はがされてしまうおそれがあります。
そのため添え木の固定は、少なくとも、両端の他に中間も加えた3箇所にして強固にすることをお勧めします。

2010年9月13日月曜日

板葺きのルーフィング

結局、この2ヶ月近くほとんど森には行かずじまいでした。
昨年は補修作業があったりでツリーハウスで涼んでいましたが、今年は酷暑とはいえ、樹上ではそよ風が吹けば心地よいとは思っていても、そこまで行く気力さえ出なかったのです。私の住まいから森までは車で40分ほどかかるのですが、エアコンの効きが悪くて耐えられないのも理由の一つでした。
総じて、夏の作業は春の延長で行なったら大変効率が悪いのです。思い切っていかに涼むか思案に暮れていたほうが良いようです。

9月28日は蟄虫戸を閉ざす
さて、そろそろ人間が森で動き出すころです。暦では今月28日は「虫がかくれて戸を閉ざす」と出ています。上のイラストはカレンダーのその日を示しており、気に入ったイラストなので撮っておきました。
デザイナーまでは知りませんが、このドアの色使いが良いのです。

さっそく旧ツリーハウスに生かしてみるよう、直感がひらめきました。
昨年つくったツリーハウスのルーフィングはプラスチックの波形シートで、施工性が容易なので取り合えずこれで良しとしておりました。しかしこの一年様子を見て、ほどほど耐久性はあるものの、風情というか、周りの環境との何らかのバランスに格差があり、違和感を感じてくるのです。これはその物質の持っている存在感というか、波動といった感じのものでしょう。
そこで、板葺きの屋根にして素材を生かしてみよう、それに外観の色を先のイラストのように多彩にしてみようと思い立ったのです。
それに加えこの一年の様子見で、このツリーハウスの主木はまだまだかなりの重量に耐えうるものと判断できたからです。

今日は野地板を買ってきて、色の配色を試みました。塗料は在庫にあったキシラのほか水性の屋外塗料です。水性が扱いやすいし安価なのでお勧めです。

三色の異なる板材をランダムに配色することで、ツリーハウスの形が単一の色のときよりも際立ってくることを予感しております。
それから板葺きのパターンは、横の水平ラインに目が止まらないように、板を上下ずらし凸凹ラインにします。こうすることで全体の立体形状が強調されます。
あるツリーハウスの本から引用
ちなみに、以前理想とする一例を挙げておきましたが、大体こんな感じです。