2010年7月9日金曜日

風のささやきを聴け



風のささやきを聴けより引用

わたしはチュガチ・アリュートとセミノールの血を引いていますが、赤ん坊の頃に、インディアンではない両親に養女として引き取られました。
両親はわたしにすばらしい家庭を与えてくれましたが、インディアンが白人社会に溶けこむのは容易ではありませんでした。
アリゾナでの小学校四・五年のとき、わたしはクラスの子どもたちからたたかれたり、髪を引っぱられたり、胸をつねられたりしました。まあ、子ども特有の残酷さとでも言いましょうか。そんな子どもたちから逃げ出しては木の茂みに身を隠し、暗くなってから家に戻ったものです。わたしは自分がインディアンであることがうらめしくてたまりませんでした。お風呂に入って、石鹸で茶色い肌の色を洗い流せたらどんなにいいだろうと思いました。

カリフォルニアに引越したとき、わたしは生涯で最高の友に出会いました。それは、家の近くの自然保護地域に立っていた巨大な樫の木です。その木はわたしの避難場所となり、また力にもなってくれました。わたしは毎日その木に登って、何時間も白昼夢を見て過ごしました。彼女にブランディという名をつけ、紙と鉛筆をもってあがっては、枝の上で絵や文章を書きました。
わたしのこの木に対する思いには格別のものがありました。おまえは絶対にわたしを落としたりしないわよね、たとえわたしが落ちても、必ず途中でつかまえてくれるわよね。わたしはよく、そんなことを話しかけたものです。
辛かったティーンエイジャー時代も、ブランディに悲しみを打ち明けては、しっかりと抱きしめ、抱きしめられて過ごしました。ブランディは、たとえ高校の卒業ダンスパーティに、茶色い肌をした女の子を誘ってくれる男子生徒などひとりもいなくても、悩むことはないと教えてくれました。

こうしてわたしはその木と、深い精神的つながりを築きあげたのです。そんなある日、ブランディと一体になる必要に迫られて木のところまで行くと、赤いアリが木全体を覆っていました。わたしはアリが怖くてたまりません。そこで必死に考えた末、わたしは木に、アリを追い払ってくれるようたのむことにしました。するとどうでしょう。アリはほんとうにいなくなったのです。

みなさんは驚くかもしれませんが、わたしは驚きませんでした。それからというもの、わたしがブランディを必要としているとき、アリはいつも姿を消しました。
友人や家族の中には、わたしの頭がおかしいと思う人もいました。
そして、自分がほかの人たちと違うと知ったのもこの頃です。初めて自分をインディアンだと感じたのです。インディアンだからこそ、ブランディとの特別な関係を打ち立てることができたのだと。

人と違うというのはある意味で、気分のいいことでもあります。たとえ白人の世界で育てられても、わたしはやはりインディアンだったのです。
そしてインディアンであるということは、なんとすばらしいことでしょう! 

生まれて初めてわたしは、自分がインディアンであることを誇りに思いました。これを機に、人生もまた変わりました。わたしはクラシックフルートを学びはじめ、今ではインディアンフルートを演奏しています。わたしのフルートは、手作りで、木製です。その木製のフルートに指が触れるとき、わたしはそこにあのブランディlを感じるのです。




木が話すのを知っていますか。
そう、木はほんとうに話すんですよ。
木はお互いにおしゃべりしますし、
注意深く耳を傾ければ、
あなたにも話しかけてきます・・・・
わたしは木からたくさんのことを学びました。
ときには天候のこと、ときには動物のこと、
そしてときにはグレート・スピリットのことを。


ウォーキング・バッファロー(ストーニー族)
風のささやきを聴けより引用

2010年7月5日月曜日

骨組みの組み立て(システム型)

雨が降った後で森の中は大変湿度が高い。幸い今日は晴れ上がり、久々の青い空に山の緑が鮮やに迫る。



骨組み作業は、一番底から始めます。側面からの絵図では分かりにくいですが、規則的には絵図正面右の5本を中心に組むのと同じです。
むしろ、模型の一部を示す方がわかりやすいでしょう。


組む場合、骨組みは皿状になっているのでコーチスクリューで締め付けた後は、軸材をある程度持ち上げておく必要があります。その端部を麻縄で縛り、手すり用の足場材にくくりつけておけばよいです。
コーチスクリューの締め付け、五箇所の内、たいてい最後の一箇所は思うような位置に下穴が来ないので、最初から締め付けは緩めにしておいたほうが良いでしょう。

ここまで一人でもできますが、やはり最低2人で作業したほうが効率は良いです。生木は倍の重量があり、。もう少し材が軽かったら良かったです。

こちらは三角形のモジュールで、前々回、Y氏とともに組んでみました。モジュールは、外側からの位置で置かれているのでコーチスクリューの六角頭は見えません。次回、ばらして樹上に上げ、一本づつつなげていきます。