2009年8月18日火曜日

34・35日目(ルーフィング9日)

8月の16・17日の両日をかけて、ほぼこの作業の終了までこぎつけた。

というのは、来週にはこの森のスクールにて、ほかの件でワークショップが始まり、指導を任されている。
さらに月末締め切りだが、環境省の主催するエコロジーをテーマにしたデザイン・アートコンペがあるので、このツリーハウスの内容をデータ化して応募に出しておこう。

また、来月には私の所属している市民美術団体の展示がある。ついでに、このツリーハウスの内容をボードにプレゼンテーションして展示するつもりだ。先のコンペのデータを若干修正してレイアウトすればいい。
展示にはボードだけでなく簡単な構造模型も添えることができれば鑑賞者の理解や興味がより増すとは思うが、時間的にそんな余裕があるかどうかだ。
そんなことで、写真のデータだけは急がねばならなかった。おおよそ見た目には出来上がっている。



これにて約8ヶ月かかったツリーハウスの記録を終えるとしよう。
試行錯誤にやり直しの35日間であった。総作業時間212時間。
既に重要な情報は記録して語ってきたと思う。後の残りの作業は、重複内容となるのでさほど伝えるほどのことではない。

今後は、このツリーハウスを基点にその周りの森や里山との関係にも視点を広げて行きたい。

ここは山の入り口から約150メートル入ったところに位置している。海抜は30メートルほど。夕日はいつも海に沈む。
海まで歩いて15分足らず。その途中民家が立ち並ぶ。、皆何を生業としているか分からない。兼業農業でさえわずかだろう。
背景には山をひかえて、頂上まで数百メートルの山道がある。頂上の海抜は約200m。
頂上も木々が生い茂っているが整備が進めば見晴らしが良くなるだろう。
そうなれば、太平洋と伊勢湾が同時に視界に入る。南には渥美半島が延び、その先端まで見えるだろう。


2009年8月13日木曜日

33日目(ルーフィング8日)


 8月12日、晴れ、昨日は夜中に台風が通過、このあたりも大雨であった。明け方地震があり、このあたりでも揺れがひどかった。
昼前に森に到着。以前ほどの蒸し暑さは引けたが、地面からの照り返しで森の中も日の当たるところは暑い。
ようやくツリーハウスで涼むことができる。
今日は水平線がぼんやりしているが、遠くまでよく見える。遠方には渥美半島の先端や伊勢湾に浮かぶ島々が見える。
心地よい風が汗に濡れた肌を冷やしてくれる。エアコンの風と全然違う。何故だろう、違いは空気の流れ、その質にありそうだ。
森の風は何か気の様なエネルギーを含んでいる。なんとも潤うが、扇風機の風やエアコンは疲れが出る。これは逆にエネルギーを吸い取っているようだ。
おにぎりを食べ一休みしてから作業に取りかかろうと思っていた。だが、あまりの心地よさに本を読みたくなった。
持ってきた本は「異次元の刻印」、グラハム・ハンコック待望の新作(原著:Super Natural)。こんなとこ
ろで読むのは最高だ。なんとも周りの自然が異次元の世界を映し出すようで、時々回りに目を移しながら読みふける。

今日の作業は天井のルーフィング補修とサイドのルーフィング。
新たに購入したスカイブルーの波形プレートを天井に取り付けて採光を兼ねる。先ずはサイズを合わせて切断して、山形に折るためバーナーであぶる。満遍なくゆっくりあぶれば簡単にきれいに曲がってくれる。


次に、このプレートに合わせてフレームを作る。その際、中のフレーム材は取り付ける骨組み材に平行となるように設置することが望ましい。

そうすれば設置後骨組みの材と一緒に結束しやすくなる。
このところすっかりインパクトの使い勝手に慣れ親しんでいるので、結束は棕櫚縄の変わりにほとんどスリムネジで止めている。
ゆるんでいる箇所など最適だ。
最初からこれを使っていればよかった。結構激しい音が森に響く。しかし気持ちよいほど早く作業が進む。
引張りにはかなり強いので、最初に固定するには良いだろう。点結合なのでねじれには弱い。そのため、その後適度に棕櫚縄で結束することが大切だ。

取り付け後、スカイブルーの淡い光が内部に入ってくる。ベンチの板が淡いブルーで明るくなっている。その長さは前回と合わせて約1.5mくらい。
次回、透明の波形プレートの取り付けが雑だったので、このブルーに変えよう。

夕方サイドのルーイング作業をしているとクツナ氏が訪れた。ここは涼しくて蚊が来ない点に感激している。今日は皆も夏休みに入っていて他に誰も森にいない。
様々な話に話題が及び、すっかり日が暮れようとしていた。
最後に写真を撮っておこう。ちょうど人とツリーハウスを一緒に写した画像がほしかった。クツナ氏にモデルになってもらう。
ようやくツリーハウスの全容が見えてきた。何かエイリアンを思わせる雰囲気だ。
これは怪しくなってきた。
今日は早めに帰ってビデオでも見ておしまいにしよう。 

2009年8月9日日曜日

32日目(ルーフィング7日)

8月8日、梅雨が明けたといえ湿度が高い。

雨漏りを防ぐため山形の波形プレートを購入。あらかじめフレームを作っておき、それにこのプレートを取り付ける。取り付け金具は前回のプラフックはやめて、木ネジ式を選択。ヘッドがプラスなのでインパクトでは滑りやすい。下穴を開けていてもゆっくり入れる。

インパクトでフレームをつくる。
木ネジ(スリムネジ)はプラスビット式よりも◇ビット式を使うほうが良い。
プラスビットはインパクトでは弱すぎる。すぐに頭が削れてしまう。
プロの大工は、この◇ビットを採用しているという。

最初は疑ったが、穴が四角いほうが安定してネジを固定できる上、めったに頭が滑らない。
止める木が硬い場合、ネジで締め付ける前に下穴を開けておこう。下穴専用のドリルが市販されている。
木ネジは数種類用意しておこう。

今日はインパクトを使っているので作業が早く進む。
棕櫚縄で結束していた箇所もゆるんでいればこれで止めれば楽だ。
すべてインパクトで骨組みをつなげることができるだろうかと考えた。

それは非常に楽だろう。しかしその箇所は限定される。あまり細い箇所では無理だし、太すぎる箇所ではねじ切れる可能性がある。
しかしこの木ネジの締め付けは釘の数倍の強さがあるという。たよりになる。
適材を選んで使い分けてみよう。仮止めや、ゆるんできた箇所の補修などには最適だ。
今日は昼過から作業だったので、他は畦シートを少々取り付けた程度だった。
次回、まだ雨漏りのする箇所があるので再度山形のプレートを頂上部に取り付ける予定だ。
このプレートは値段が高い。平らのプレートに比べて5倍もする。考え物だ。次回バーナーであぶって適当に曲げてみよう。









2009年8月3日月曜日

31日目、ルーフィング6日

 8月1日、今日も雨時々曇り。
朝、小雨が降っており今日はやめようかと思っていたが、今日で何とか終わらせたいと思いがあり行くことに決めた。
車に乗ってしばらくすると大降りになってきた。やはり引き返そうかと揺らぐ。しかし既にルーフィングがおおかた出来上がっており、何とか雨をしのげる。ひどくなれば雨宿りでもしていればいい。
森に到着。近くでクツナ氏の話し声が聞こえる。以前知り合った水野氏と一緒に機械を操作している。椅子作りのワークショップの準備だ。
ツリーハウスでも使っている間伐材を使って椅子の脚を削っている。
脚となる樹の名前はこのあたりでは『シバ』という。
今ではほとんど名前も知られていない。庭木などにも使えないのだろう。昔は蒔きの材に良く使われており、ここの森でも燃料用に植林され、そのまま自然に繁殖している。材はきめが細かくしまっており、細くても強靭だ。
誰が作ったか知らないが、手本となる椅子が置かれている。
三本脚にT字型の背もたれ、杉の丸太を加工した際にでる端材を座に使っている。
デザインとしてはシンプルで皆気に入っている。

しばらく話していると雨は小降りになる。ツリーハウスに向う斜面はとても滑りやすい。
ハウスに登って入ると、雨漏りがひどい。愕然とした。
前回やはりいい加減にしておいたところから結構水が流れている。それに幹とルーフの間のすき間なども水の流れ道となっている。更に天井のシートの傾斜が反り返っており、そこから雨が流れ込んでいる。どの道やり直さねばならない。しかし、両側のシートの方は大丈夫だ。
この雨漏りというヤツはやっかいだ。次回早めに手をつけたほうが良さそうだ。
今日は雨が降っていて良かった。雨漏りの状態が良く分かる。

特に天井側の骨組みは傾斜つけるべきだった。言い換えれば卵を立てたような形状にすべきであった。
天井の最後の部分に取り掛かるが、作業は大変難航した。最後のシートの取り付けは外からできない。
そこでフレームをつくり、それにシート(今回は透明の波形板)を取り付けて内側から固定する方法を取った。
実際、ここでは後からこの最上部のフレームを取り外せるようにロープで縛り付けるだけにしておいた。

既に雨もすっかり止んでいる。午後から子供たちや訪問者などが訪れる。
長い間雨が降り注いだが、もう梅雨も明けるだろう。
これからは本格的な夏が体験できる。
人も動き出すだろう。楽しみだ。

今日は湿度が高い上、風もない。蚊が最上部で作業していても登ってくる。