2010年6月2日水曜日

床作りの注意


この日(5/30)は床の修繕を行いました。
一部の床板がずれていました。先週、強風が続いたためです。
よく見ると床板と幹の間に木屑がたまっています。床板と幹の間のすき間が狭かったため、幹がこすれて削られているのです。

このとき思ったのです。地上の家の発想で床を作ってはならないと。
それから、このことは後に詳しく話しますが、そもそも床というものは樹上では、地上並みに必要がない、ということです。

幹が強風時にはかなり揺れます。ですからそうとう床と幹のすき間は空けてゆるくしておくべきだったのです。骨組みのように角が丸くなっている場合はちがいます。骨組みと幹の接している箇所は強風でかなりこすれていますが、樹皮が削り落とされるほどのことはありません。

もし床と幹の間をぴったりと収めていて、台風や強風が襲った場合、その応力はそこに集中することになり、かなり幹にダメージを与えることになるでしょう。
床だけでなく、ハウスと幹とが固定されている箇所全てがそうなのです。全てがっちりと固定してしまえば、、樹全体のしなることで保つ柔軟さを失うことになりかねません。最悪の場合、その応力が根元を直撃してしまいます。

ハウスと幹との接合部はゆるめにしておくのが良いのです。
しかし、ハウスにパネル状の材を多用した場合、ハウスが柔軟とは言えないので、強風に対する何らかの策が必要となってきます。その点は他のツリーハウスビルダーの方々の方が詳しいでしょう。

一方、ダヴィンチ・グリットの場合、骨組みと幹は結束されているか、互い違いに組み込まれているかで樹と一体になっています。そのため、先ほど言ったゆるめといった感覚とは異なります。ハウス全体も樹とともにしなり柔軟性があるから、応力を吸収することができるのです。

さて今回の問題は、床でした。床など樹上では必要最小限に抑えるのが基本だと悟りました。
床の発想もそうですが壁や天井といった個々の発想も全て地上から来るものです。
樹上ではこの発想から脱皮しなくてはなりません。
床に関しては、幹や枝の位置に沿う様に棚状のスペースがあれば充分です。人がひとり横になることのできる床、もしくはソファーの代わりになるスペースです。
樹の大きさにもよりますが、それに自己を納得させていくべきなのです。
いわゆる以前の自己にしがみつかないで手放していくことを、樹上で体感するのです。

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