ルーフィングの材料を決めかねていたが、ようやく畦シートに決めた。
最終的に決める要因は以下の点だった。
- どこででも容易に手に入る。
- 少ない道具で容易に施工できる。
- 熟練を要しない。
- 安価である。
- 機能性・デザイン性を満たしている。
畦シートは塩化ビニールでできている。住宅の安価な雨樋とおなじだが、0.5mmと薄い。幅35センチ長さが20m、価格は1,680円。
今日は大変湿度が高くて少し動けば汗ばむ。
昼から作業に取り掛かる。ツリーハウスの上でおにぎりを食べて1時まで昼寝。
寝ながら感じた。高床式は涼しい。なんとも下界はむしむししているのに。木の上は快適だ、さほど風がそよいでいないのにもかかわらず。
さて作業の開始、畦シートは包帯のように巻いてある。骨組みの外側に巻きつけていくが、やっかいだ。布のようにはいかない。最初は骨組みにロール状のシートを吊り下げて少しずつとりつけていった。
これが上手くいかない。ある程度シートを広げないと取り付けにくいのだ。
次にロールを地上に降ろして、シートを少しずつ引き上げながら取り付けを行なった。これも上手くいかない。特に一人作業はつらい。取り付けも仮止めになってしまう。すべてが仮止めだと、効率が悪い。
一番良い方法は、最初に大雑把にすべてを巻きつけて、次に要所を仮止めしていくやり方だった。後から調整して本決めする。これは楽だし、後に窓を作る際に調整が楽だ。
取り付け方は、いたって単純。
用意するものはファイルに穴を開けるパンチ、ただし1穴がいい。これでシートに穴を開ける。6mmの穴なので棕櫚縄が何とか入る。
ただし、取り付け位置には注意する。今の時点で言えることは、骨組みから吊り下げることのできる位置に穴を開けるのが良いだろう。
場合によっては直接骨組みと穴が接する位置で縛り付けることもある。その際、締め付け具合でその箇所だけシートが外側に反ってしまいがちだ。次に重なるシートとの関係、雨よけ、見栄えの点でできるだけラインはそろえたほうが良いだろう。
2時半ごろ、とよはしアートユニットのメンバー山崎君が作業に参加。
彼はインテリアに興味を持ち、現在家具作りの会社に勤めている。そのせいもあって何か作りたい。
さっそく、座るところでも作ってみるかと始める。
作っては、座ってみることをなんども繰り返し、調整しながらベンチが出来上がった。
背もたれといい、この程よいたゆみがたまらない。
ベンチは独立していない。骨組みと一体だ。
後からシートを切り抜いて窓を穿つといったやり方も良いが、
作業をするうちに、この包帯状のシートをずらして窓にならないかと思い立つ。
シートが反って庇になるように、数本の骨を継ぎ足して庇の支えとする。
この時点で窓が出来上がった。
ちょうど柳葉のような輪郭の窓だ。左右の切れ長のスリットの処理などの二次的なことは、後で何とかなるし、そのままで良い。