山と村の間は昔里山だった。今はうっそうとした密林だが、石垣がまるで遺跡のようにあちこちに見える。棚田の跡だ。所どころ面影を残してはいるものの、杉の植林によってほとんど陰になっている。その杉も野放しとなりあちこちで石垣が崩れている。
中腹に登ると、聳え立つように巨大なオブジェが迫ってきた。
ツリーデッキだ。
周りの杉を倒して立ち上げている。
昨年はほとんどこの森に来ていない。新しく作ったとは聞いていたが、以前にもまして高くなり。技術も向上した様が伺える。
相変わらず細部は大雑把に作ってあるが、ここにはこういったものを驚くほどの短期間に作ってしまう集団がいる。
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